漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「犬」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

今日は小学校一年生で学習する「犬」という漢字です。

成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。

特に最後のうんちくでは神社の守り神である狛犬の意外なうんちくです。

ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪

それでは見ていきましょう!

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漢字の成り立ち「犬」
(象形文字)

漢字の成り立ち<象形文字とは>

 

漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>

 

猟犬をかたどってできた漢字です。

生贄として尊い動物として扱われていた犬は、金や銀の飾りを付けられ、王の墓に一緒に入れられていました。

 

では次にどんな意味がるのか見ていきましょう。

漢字「犬」の意味

哺乳動物

例:狂犬(きょうけん)、子犬(こいぬ)、柴犬(しばいぬ)、闘犬(とうけん)、番犬(ばんけん)、猛犬(もうけん)、野犬(やけん)、雑種犬(ざっしゅけん)、野良犬(のらいぬ)、盲導犬(もうどうけん)

身分が低い、自分を低く言う

例:犬馬(けんば)、犬馬の労(けんばのろう)

無礼なもの

例:犬侍(いぬざむらい)

結果的に役に立たない

例:犬死に(いぬじに)、犬兎の争い(けんとのあらそい)

回し者、こま

例:警察の犬(けいさつのいぬ)

 

次に読み方を紹介します。

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漢字「犬」の読み方

音読み・訓読み別に見ていきましょう。

音読み

「ケン」
例:犬猿(けんえん)、愛犬(あいけん)、犬歯(けんし)、駄犬(だけん)、名犬(めいけん)、狂犬病(きょうけんびょう)

・愛犬に狂犬病の予防接種を受けさせる。
(あいけんにきょうけんびょうのよぼうせっしゅをうけさせる)

訓読み

「いぬ」
例:狛犬(こまいぬ)、土佐犬(とさいぬ)、犬釘(いぬくぎ)、犬蓼(いぬたで)、犬張子(いぬはりこ)、犬追物(いぬおうもの)、犬一代に狸一匹(いぬいちだいにたぬきいっぴき)、犬も朋輩鷹も朋輩(いぬもほうばいたかもほうばい)、犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)

・元気に育つように犬張子を下げる。
(げんきにそだつようにいぬはりこをさげる)

その他

犬子(えのこ)

 

次に漢字「犬」を綺麗に書くポイントを紹介します。

漢字「犬」の書き順・書き方
(四画)(部首:犬)

それでは、犬を綺麗に書くポイントを一画目から見ましょう。

一画目

・マスの左上から右斜め上へ進み、止めます。

二画目

・マスの中心から下へ真っ直ぐ進み、一画目と交わったらそのまま左斜めしたへ進み、ゆっくりはらいます。

三画目

・一画目と二画目の交わる所から書き始めます。

・右斜め下へ進み、力強くはらいます。

・二画目と書き終わりのラインが揃うようにしましょう。

四画目

・短く右斜め下に点を書くイメージです。

・最後は止めます。

 

最後は犬に関するうんちくです!

漢字「犬」のうんちく

神社にいるのは狛犬と狛犬ではなかった!

神社の入り口に守り神として鎮座している狛犬。

二匹いますが、どちらも狛犬と思っていませんか?

実は、口を閉じている方が狛犬で、口が開いている方は獅子なんです。

この口は何を表現しているのかと言うと、「生まれてから死ぬまで」、つまり阿吽の呼吸です。

もともと日本に伝わる前の中国では、二匹とも獅子で、空想の霊獣として王を守る守り神でした。

その後日本に伝わり、の歴史と獅子の文化が合わさって、「獅子」と「狛犬」という日本特有のものへと変化しました。

今では見た目が同じになっていますし、二匹合わせて狛犬と呼ばれることが多いですね。

犬・狗・戌の違い

犬・狗・戌は、どれも「イヌ」と読みますが、その違いをご存じですか?

犬の成り立ちは前述した通り、犬の姿をかたどったものです。

では狗と戌はどうでしょうか?

狗の「句」は小さいものを意味する漢字で、「犭」けもの偏と組み合わせて子犬を意味するようになりました。

しかし、日本ではほとんど使われておらず、この漢字は主に中国の犬という意味で使われています。

次に戌です。

この漢字を良く見るのは干支のイヌですね。

この「戌」という漢字の成り立ちはイヌとは関係ありません。

戌は旧暦の9月を表す漢字です。

十二支はもともと、時間や方角を表すのに使用されていましたが、十二支に動物を当てはめる時、イヌを「戌」と当てたことから干支でのイヌは「戌」になったとされています。

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漢字の成り立ち「犬」まとめ

これまでのおさらいです。

  • 犬の漢字の成り立ちは猟犬をかたどった象形文字である。
  • 意味は、哺乳動物、身分が低い、自分を低く言う、無礼なもの、結果的に役に立たない回し者、こま。
  • 読み方は「ケン」「いぬ」
  • 犬という漢字は四画で部首は犬。
  • 神社にいるのは狛犬と狛犬ではなく、狛犬と獅子であり、日本特有のものである。
  • 犬は犬の形をかただったもの、狗は子犬、戌は十二支を動物に当てはめる時にイヌを戌としたことからこのようになった。

でしたね。

いかがでしたか?

漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。

楽しく学んでくださいね♪

 

 

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