本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
「行」の漢字は彳+亍で成り立つ漢字ではない<漢字の意味・読み方・画数・部首一覧>
行の成り立ちの種類 | 象形文字 |
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行の漢字の部首・画数 | (部首)行 (ぎょう・ぎょうがまえ・ゆきがまえ)(画数)6画 |
行の漢字の読み方 | (音)コウ・ ギョウ・ アン(訓)いく・ ゆく・ おこなう [外]やる・ みち |
行の漢字の意味 | いく、ゆく、歩く、すすむ、死ぬ、おこなう、ふるまう、おこなわれる、おこない、やる、宗教上のつとめ、たび、みち、道路、ならび、ならんだもの、れつ、みせ、「銀行」の略、書体の一つ(行書) |
行の漢字の学年・漢字検定 | (学年)小学校2年生(漢字検定)9級 |
ここでは「行」の成り立ちについて解説します。
「行」という漢字を見ていると、漢字をさ左右に分けて、会意文字などと考えられそうですが、実は象形文字です。
何をかたどった成り立ちなのででしょうか?
詳しく見ていきましょう。
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漢字の成り立ち「行」
(象形文字)
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漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>
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行
「行」の成り立ちは、四方に道が延びる十字路の形を表した象形文字です。
十字路は人通りの多い道を目的地に向かって「いく」となり、その後「いく」というそのものの行為の意味となりました。
また、道は目的地に向かって真っ直ぐ繋がっていることから、真っ直ぐ筋を通して「おこなう」と意味が派生していったのです。
「行」が「コウ」と読むのは、同じ「まじわる」というイメージを持つ「交(コウ)」から取ったと言われています。
「行」を「なめ」と読む理由
人気スポット湘南。
このエリアにある行谷ですが、その読み方はご存じでしょうか?
行谷・・・こうたにではありません。
実は「なめがや」と読みます。
なぜ「行」を「なめ」と読むのでしょうか?
それは「行」の持つ意味が関係しているようです。
「行」には前述の通り、「ならび、ならんだもの、れつ」という意味があります。
並べることを「並む(なむ)」と言い、「ならべる、れつ」といった意味を持つ「行」も「なめ」と読むことがあるようです。
ところで金文って何かコミカルに見るのは私だけでしょうか・・・?
「行」の漢字の成り立ちが分かったら、次は正しい形で書く練習です。
昨今では、携帯電話やパソコンが普及し、日常生活から手書きで書く、という機会が減りました。
ですが一方で、漢字学習においては、その文字を記憶するには手書きすることが一番、能力の向上に役立つ、という研究結果も出てきているところです。
また、お年寄りにとっても、手書きするということが脳機能を活性化させ、痴呆防止にも役立つと言われています。
実は90%以上の方が、老化防止として、新しいことを始めることに意欲的なんだそうですよ!
ここでもう一度、「行」という漢字が、
- どのような形で
- どのような筆順で
- どのような所に注意したら良いか
確認しながら練習してみましょう。
漢字「行」の綺麗な書き方
ゆっくり練習していきましょう。
漢字「行」の綺麗な書き方<ポイント>
・1画目よりも2画目の方を長く払う
・4画目よりも5画目の方が長くなるように書く。
・6画目は3画目の終点よりも下の位置から跳ねる。
漢字の成り立ち「行」まとめ
では最後はまとめです。
「行」の漢字の成り立ちは、
- 四方に道が延びる十字路の形を表した象形文字。
- 漢字の意味は、いく、ゆく、歩く、すすむ、死ぬ、おこなう、ふるまう、おこなわれる、おこない、やる、宗教上のつとめ、たび、みち、道路、ならび、ならんだもの、れつ、みせ、「銀行」の略、書体の一つ(行書)。
- 部首は「行 (ぎょう・ぎょうがまえ・ゆきがまえ)」で、画数は6画。
- 読み方は、(音)コウ・ ギョウ・ アン(訓)いく・ ゆく・ おこなう [外]やる・ みち 。
- 小学2年生の漢字。
- 漢字検定は9級。
- 書き順のポイントは、「1画目よりも2画目の方を長く払う」「4画目よりも5画目の方が長くなるように書く」「6画目は3画目の終点よりも下の位置から跳ねる」こと。
以上が漢字「行」のまとめです。
いかがでしたか?
楽しい漢字ライフを♪