漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「目」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

今日は小学校一年生で学習する「目」という漢字です。

成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。

特に最後のうんちくでは「目から鱗が落ちる」「目と眼の違い」についてです

目はものを見るための器官で、色々な世界を感じるのに最初に感じる部分でもあり、そこから様々な漢字が誕生しました。

ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪

それではまず最初に、成り立ちから説明していきましょう。

漢字の成り立ち「目」
(象形文字)

 

 

目の形がモデルになり、この漢字が生まれました。

現在使われている「目」の文字は縦に長いですね。

この縦長の文字を横にすると、横に長くなり、私たちの目と同じようになります。

もともとの「目」の文字は、この横長だったのです。

 

目には色々な意味があります。

どのように使われているのか見ていきましょう。

漢字「目」の意味

物を見るときに使う体の一部

例:目玉(めだま)、黒目(くろめ)、赤目(あかめ)、白目(しろめ)、吊り目(つりめ)、垂れ目(たれめ)、

見る動作

例:目配せ(めくばせ)、色目(いろめ)、刮目(かつもく)、目撃(もくげき)、注目(ちゅうもく)、着目(ちゃくもく)、上目(うわめ)、耳目(じもく)

大事な部分

顔の中で目は目立つことから、大事な事という意味として使われます。

例:要目(ようもく)、眼目(がんもく)

見出し・小分け

例:目次(もくじ)、題目(だいもく)、項目(こうもく)、細目(さいもく)、種目(しゅもく)、条目(じょうもく)、品目(ひんもく)、目録(もくろく)、科目(かもく)、式目(しきもく)

時間や量の刻み

例:目盛り(めもり)、目下(もっか)

例:木目(もくめ)、網目(あみめ)、板目(いため)、小目(こもく)、文目(あやめ)、糸目(いとめ)

ボス・抜きん出る

例:頭目(とうもく)、一目(いちもく)

・一目置く(いちもくおく)

容姿

例:見た目(みため)

・あの子は見た目が良い(あのこはみためがいい)

 

次はどのような読み方をするのか紹介します。

漢字「目」の読み方

音読み・訓読み別に見ていきましょう。

音読み

「モク」
例:目視(もくし)、目代(もくだい)、目算(もくさん)、目前(もくぜん)、目礼(もくれい)、目標(もくひょう)、目睫(もくしょう)、目睹(もくと)、皆目(かいもく)、課目(かもく)、眼目(がんもく)、衆目(しゅうもく)、星目(せいもく)、多目(たもく)、地目(ちもく)、天目(てんもく)、徳目(とくもく)、反目(はんもく)、眉目(ぼもく)、費目(ひもく)、編目(へんもく)、満目(まんもく)、盲目(もうもく)、五目(ごもく)、目論見(もくろみ)、飛耳長目(ひじちょうもく)

・どうしてこうなったのか皆目見当もつかない。
(どうしてこうなったのかかいもくけんとうもつかない)

 

「ボク」
例:面目(めんぼく)、面目次第(めんぼくしだい)

・このような結果になり面目次第もない。
(このようなけっかになりめんぼくしだいもない)

訓読み

「め」
例:目打ち(めうち)、目移り(めうつり)、目色(めいろ)、目籠(めかご)、目方(めかた)、目当て(めあて)、目頭(めがしら)、目刺(めざし)、目指す(めざす)、目笊(めざる)、目上(めうえ)、目糞(めくそ)、目障り(めざわり)、目印(めじるし)、滅茶苦茶(めちゃくちゃ)、目貫(めぬき)、目潰し(めつぶし)、目減り(めべり)、目眩(めまい)、目脂(めやに)、磯目(いそめ)、薄目(うすめ)、負い目(おいめ)、押し目(おしめ)、欠目(かけめ)、固目(かため)、勝ち目(かちめ)、金目(かねめ)、切目(きりめ)、粗目(ざらめ)、死に目(しにめ)、正目(しょうめ)、尻目(しりめ)、祟り目(たたりめ)、出目(でめ)、度目(どめ)、抜け目(ぬけめ)、秤目(はかりめ)、鳩目(はとめ)、控え目(ひかえめ)、平目(ひらめ)、節目(ふしめ)、細目(ほそめ)、右目(みぎめ)、左目(ひだりめ)、寄り目(よりめ)、欲目(よくめ)、脇目(わきめ)、目白押し(めじろおし)、木目込み(きめこみ)、羽目板(はめいた)、二枚目(にまいめ)、目高(めだか)

・目から鱗が落ちる。
(めからうろこがおちる)

・目には目を歯には歯を
(めにはめをはにははを)

・目は口程に物を言う
(めはくちほどにものをいう)

「ま」
例:目陰(まかげ)、目の当たり(まのあたり)、目映い(まばゆい)、目蓋(まぶた)、目深(まぶか)

「まなこ」「かなめ」(常用外)

 

次は綺麗に目を書くためのポイントです。

 漢字「目」の書き順・書

綺麗に目を書くためのポイントがいくつかあります。

一画目

・マスの左上から下へ真っ直ぐ進み、止めます。

二画目

・一画目の書き始めを少し出すようにして、右へ進み、一旦止めます。

・鉛筆を離さずに、そのまま真っ直ぐ下へ進み、止めます。

三画目・四画目

(三画目)

(四画目)

・三画目と四画目は、一画目の縦線から右へ進みますが、空間が同じ大きさになるようにしましょう。

五画目

・一画目の書き終わりが少しはみ出るようにして、右へ進みます。

・二画目の書き終わりも少しはみ出るようにしましょう。

・横線を引くことでできる空間は三つとも同じ大きさになるように書きましょう。

 

次は読み方でも紹介した「目から鱗が落ちる」のうんちくです。

漢字「目」のうんちく

「目から鱗が落ちる」という言い方を良く耳にすると思います。

宣伝なんかでも衝撃的なこと、のような意味合いで使われていますよね。

ことわざのようなので、中国から来たものを思われがちですが、実は聖書から来た言葉だったんです。

目から鱗が落ちるの意味

宗教を指導する法律学者のサウロが敵のイエス教団に追われダマスコへ向かっていました。

その途中で雷のような光に打たれ、目が見えなくなります。

これはイエスが、サウロを信仰の重要人物をして選んだからでした。

そこで弟子を向かわせ祈りを捧げると、目から鱗が落ち、サウロは目が見えるようになったのです。

このうような奇跡からサウロは迷いから覚め、本質を見出し信仰を改めました。

イエスの導き通りキリスト教での重要人物となる指導者になったのです。

サウロにとってキリストが目から鱗を落とすほど影響を与えた人物ですが、あなたにとっての目から鱗を落とす人物は誰ですか?

 

もう一つ目に関するうんちくを紹介しましょう。

ものを見る器官をあらわす漢字は「眼」という漢字もありますね。

違いは何でしょうか。

目と眼の違い

「目」は日常生活で使われるものに使います。

目のはたらきから生まれた言葉もたくさんあります。

例えば、「台風の目」や「目が点になる」ですね。

「眼」は医学や生物学などで、専門的な用語として主に使われます。

視覚や器官を示す言葉は「がん」と発音されることが多いです。

例えると、「眼科(がんか)」「眼球(がんきゅう)」です。

 

それではこの記事をまとめたいと思います。

漢字の成り立ち「目」のまとめ

  • 漢字の「目」は 象形文字で、人の目の形をかたどっている。
  • 意味は、物を見るときに使う体の一部・見る動作・大事な部分・見出しや小分け・時間や量の刻み・筋・ボスや抜きん出る・容姿という意味で使われる。
  • 読み方は「モク」「ボク」「め」「ま」「まなこ」「かなめ」
  • 目は五画で部首は目である。
  • 目から鱗が落ちるの意味と目と眼の違いのうんちく。

 

以上が漢字「目」のまとめです。

いかがでしたか?

漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。

楽しく学んでくださいね♪

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