漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「飯」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

今日は小学校四年生で学習する「飯」という漢字です。

成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。

特に最後のうんちくは「一膳箸」「枕飯」についてのお話しですよ。

ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪

それでは見ていきましょう!

漢字の成り立ち「飯」
(形声文字)

漢字の成り立ち<形声文字とは>

 


 


漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>

 

 

 

意味符の「食=たべる」と音符の「反(はん)」を組み合わせて作られました。

「反」は、米など穀物を食べることを表しています。

 

次は漢字「飯」がどのような使われ方をするのか意味を見ていきましょう。

漢字「飯」の意味

料理されたもの

例:御飯(ごはん)、粗飯(そはん)

こめ

例:赤飯(せきはん)、飯米(はんまい)、飯粒(めしつぶ)、釜飯(かまめし)、鮨飯(すしめし)、炒飯(ちゃーはん)、握り飯(にぎりめし)、麦飯(むぎめし)、焼き飯(やきめし)、冷や飯(ひやめし)、米飯(べいはん)

生活させる

例:働いて家族に飯を食わせる。
(はたらいてかぞくにめしをくわせる)
⇒働いて家族を養うという意味

 

「飯」という漢字の読み方を全て知っていますか?

もしかしたら意外な読み方があるかもしれません。

読み方をチェックしてみましょう!

漢字「飯」の読み方

音読み・訓読み別に見ていきましょう。

音読み

「ハン」「パン」
例:飯台(はんだい)、飯店(はんてん)、飯盒(はんごう)、炊飯器(すいはんき)、夕飯(ゆうはん)、茶飯事(さはんじ)、天津飯(てんしんはん)家常茶飯(かじょうさはん)、残飯(ざんぱん)、噴飯(ふんぱん)、一宿一飯(いっしゅくいっぱん)

・兄弟喧嘩は日常茶飯事だ。
(きょうだいげんかはにいちじょうさはんじだ)

訓読み

「めし」
例:糅飯(かてめし)、朝飯(あさめし)、昼飯(ひるめし)、五目飯(ごもくめし)、強飯(こわめし)、桜飯(さくらめし)、無駄飯(むだめし)、物相飯(もっそうめし)一膳飯屋(いちぜんめしや)、冷飯草履(ひやめしぞうり)

・ここの旅館は朝飯のおいしさで有名だ。
(ここのりょかんはあさめしのおいしさでゆうめいだ)

 

「いい」「まま」(常用外)
例:飯蛸(いいだこ)、飯事(ままごと)、飯借り(ままかり)

 

「飯」という漢字は十二画もあり、注意すべき点が多くあります。

一画ずつ丁寧に解説していきますね。

漢字「飯」の書き順・書き方
(十二画)(部首:飠)

ゆっくり練習していきましょう。

一画目

・マスの左上から、左斜め下へ短く進み、はらいます。

ニ画目

・一画目の始点から短く点を書き止めます。

三画目

・一画目と二画目の傘の下から下へ短く進み、止めます。

四画目

・マスの横中心辺りからやや右斜め上へ短く進み、一旦止めます。

・鉛筆を離さずそのまま、やや内向きに下へ短く進み、止めます。

・一画目と二画目の傘から出ないように(マスのたて中心ラインからはみ出ない)ようにしましょう。

五画目

・四画目の始点の少し下からやや右斜め上へ進み、止めます。

・終点は、四画目のたて線の真ん中に来るようにしましょう。

六画目

・五画目の少し下から、やや右斜め上へ進み、止めます。

・四、五、六画目でできる空間の大きさを同じにしましょう。

七画目

・四画目の始点から下へ進み、一旦止めて、右斜め上へはねます。

八画目

・七画目の終点を通るように、短く、右斜め下へ進み、止めます。

九画目

・ニ画目の終点付近から、やや右斜め上へ進み、止めます。

・一画目の始点の横ラインよりも下になるようにしましょう。

十画目

・九画目の始点から、少し反るように下へ書き進め、最後は左斜め下へはらいます。

十一画目

・やや右斜め上へ書き進め、九画目からはみ出さない所で、一旦止めます。

・そのまま鉛筆を離さずに、少し丸みを帯びながら、左斜めしたへ進み、そのままはらいます。

・十画目の終点にくっつかないようにしましょう。

十二画目

・十一画目の始点付近から右斜め下へ真っ直ぐ進み、最後は力強くはらいます。

・九画目の終点からはみ出すようにしましょう。

はみ出さないところ、はみ出すところ、止める所、払うところ、角度など、色々なポイントがありましたね。

注意して書きましょう。

 

次は「飯」に関するうんちくです。

どんなうんちく話かぜひご覧ください。

どうぞ♪

漢字「飯」のうんちく

お供えでする一膳飯・枕飯

皆さんは、お供えする時、盛られたご飯の上に、箸が刺さっているのを見たことがありませんか?

行儀が悪いので普段の生活ではしてはいけないと教わったと思います。

これは「一膳飯」「枕飯」と言い、意味は所説あります。

  • 墓標を立てるためにこんもりと土が盛られた様子。
  • 仏陀が最期に食べたものだから。
  • 仏塔や神籬ひもろぎを模し、箸を通って天に昇ることを表現している。
  • かたく炊いた飯は位の高い人が食べていたから、亡くなった人にも同じような扱いにしている。

箸は一本だったり二本だったり、地域によってやり方は違うようですが、「亡くなった人に対してだけに行う」「箸もお米も日本特有のもの」であり、世界ではみられません。

生きている時にこれをすると行儀が悪いと言われるのは、「一膳飯」や「枕飯」が死者とのつながりを大切にしている神聖な信仰心からなのですね。

だから、普段の生活でこの行為をするということは、行儀が悪いというよりも、神聖な気持ちが汚されるという意味合いがあるのかもしれません。

 

最後はこの記事のまとめです。

そうだった!こんなこと書いてたな!

と思い出してくださいね^^

漢字の成り立ち「飯」まとめ

それでは最後にまとめていきましょう。

  • 「飯」の漢字の成り立ちは、意味符の「食」と音符の「反」を合わせた 形声文字である。
  • 意味は、料理されたもの、こめ、生活させる。
  • 読み方は、「ハン」「めし」「いい」「まま」。
  • 漢字「飯」は十二画で、部首は飠。
  • 盛られたご飯の上に箸を突き刺す行為は、死者とのつながりを大切にした、日本特有の申請な信仰であり、普段の生活では行儀が悪いく、信仰心が汚されている。

 

以上が漢字「飯」のまとめです。

いかがでしたか?

漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。

楽しく学んでくださいね♪

 

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