本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
漢字の成り立ち「当」
[chat face=”character_hakase.jpg” name=”成り立ち博士” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]こんにちは、成り立ち博士です。[/chat]
今日は小学校二年生で学習する「当」という漢字です。
成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。
特に最後のうんちくは「当病平癒」に関するうんちくです。
ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪
それでは見ていきましょう!
漢字の成り立ち「当」
(形声文字)
當 + 尚
↓
漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>
↓
当
意味符である「當」と音符である「尚」が組み合わさってできた漢字です。
「当」のもともとの漢字(旧字)は「當」なのですが、「田んぼの中で神様を祭る儀式」を意味しています。
この儀式は、田植えや稲刈りに丁度良い時に行うので、現在のように「あたる」や「あてる」の意味で使われるようになりました。
次は漢字「当」がどのような使われ方をするのか意味を見ていきましょう。
漢字「当」の意味
触れる
例:日が当たる(ひがあたる)、雨粒が当たる(あまつぶがあたる)、角が当たって痛い(かどがあたっていたい)
正しくきまっていること
例:当然(とうぜん)、正当(せいとう)
すぐ・いま・この・その
例:当座(とうざ)、当月(とうげつ)、当地(とうち)、当時(とうじ)、当期(とうき)、当初(とうしょ)、当世(とうせい)、当代(とうだい)、当年(とうねん)
しばらく
例:当面(とうめん)、当分(とうぶん)
行き止まり
例:突き当り(つきあたり)
対応・対抗
例:難問にぶち当たる(なんもんにぶちあたる)、試合でライバルに当たる(しあいでらいばるにあたる)
気分をさらけ出す
例:母に当たり散らす(ははにあたりちらす)
直接関係する人・こと
例:当該(とうがい)、当方(とうほう)、当事者(とうじしゃ)、当行(とうこう)、当社(とうしゃ)、当店(とうてん)、当人(とうにん)
成功する
例:山が当たる(やまがあたる)、ビジネスが当たる(びじねすがあたる)
選ばれる
例:当選(とうせん)、宝くじが当たる(たからくじがあたる)
予想・予測
例:見当(けんとう)、最近は天気予報が当たらない(さいきんはてんきよほうがあたらない)、当たりをつける(あたりをつける)
確認する
例:他の会社に当たってみる(ほかのかいしゃにあたってみる)、他の商品に当たってみる(ほかのしょうひんにあたってみる)
位置
例:我が家のリビングは南側に当たります(わがやのりびんぐはみなみがわにあたります)、この人は母方の祖母に当たります(このひとはははかたにそぼにあたります)
分担・割り振り
例:担当(たんとう)、当番(とうばん)、順番(じゅんばん)、当直(とうちょく)、ひとり当たりふたつまで購入できます(ひとりあたりふたつまでこうにゅうできます)
割く
例:午前中は国語の時間い当てる(ごぜんちゅうはこくごのじかんにあてる)
指名
例:先生に当てられる(せんせいにあてられる)
保護する
例:当て布(あてぬの)、ひじ当て(ひじあて)、ひざ当て(ひざあて)
たくさん意味がありましたね!
さて、「当」という漢字の読み方を全て知っていますか?
もしかしたら意外な読み方があるかもしれません。
チェックしてみましょう!
漢字「当」の読み方
音読み・訓読み別に見ていきましょう。
音読み
「トウ」
例:当主(とうしゅ)、当否(とうひ)、当用(とうよう)、当流(とうりゅう)、当路(とうろ)、当惑(とうわく)、過当(かとう)、勾当(こうとう)、失当(しっとう)、抵当(ていとう)、日東(にっとう)、不当(ふとう)、弁当(べんとう)、真っ当(まっとう)、正当(せいとう)、相当(そうとう)、適当(てきとう)、本当(ほんとう)、穏当(おんとう)、当来(とうらい)、充当(じゅうとう)、妥当(だとう)、一騎当千(いっきとうせん)、万夫不当(ばんぷふとう)
・会社で不当な仕打ちを受ける。
(かいしゃでふとうなしうちをうける)
訓読み
「あ」
例:当たる(あたる)、当てる(あてる)、当たり障り(あたりさわり)、当身(あてみ)、当て字(あてじ)、小当たり(こあたり)、鞘当て(さやあて)、目当て(めあて)、当て推量(あてずいりょう)、手当たり次第(てあたりしだい)、当たり鉢(あたりばち)、当て所(あてど)
・手当たり次第に口説く。
(てあたりしだいにくどく)
「まさ」(常用外)
例:当に(まさに)
その他
当薬(せんぶり)
では次に書き順・書き方です。
「当」という漢字は六画あり、注意すべき点が多くあります。
一画ずつ丁寧に解説していきますね。
漢字「当」の書き順・書き方
(六画)(部首:⺌)
ゆっくり練習していきましょう。
一画目
・マスのたて中心から、下へ真っ直ぐ書き、止めます。
ニ画目
・一画目の左側に、右斜め下へ短く点を書きます。
・一画目の終点よりも高い位置で終わりましょう。
三画目
・一画目の右側に書きます。
・ニ画目よりも高く、一画目よりも低い位置から、左斜め下へ短くはらいます。
・一画目の終点よりも上で終えるようにしましょう。
四画目
・マスの横中心から、やや右斜め上へ進み、一旦止めます。
・そのまま鉛筆を離さずに、やや内向きに下へ書き進め、最後は止めます。
五画目
・四画目の始点のラインに合わせて書き始めます。
・やや右斜め上に進みます。
六画目
・四画目と五画目の始点に合わせて、こちらもやや右斜め上に進みます。
・四、五、六画目でできる空間の大きさを揃えるようにしましょう。
・四画目の終点が少しはみ出るように書きましょう。
はみ出すところ、止める所、払うところ、角度など、色々なポイントがありましたね。
注意して書きましょう。
次は「当」に関するうんちくです。
どんなうんちく話かぜひご覧ください。
どうぞ♪
漢字「当」のうんちく
当病平癒とは
当病平癒ということばをご存じですか?
これは、「早く病気が良くなりますように」と祈願することを言います。
場所によっては「病気平癒」と言う場合もあるようですが、時々「闘病平癒」と書く人がいますが、これは間違いです。
身近な人が病気になった時、何かしてあげたと思いますよね。
そんな時はこの言葉を思い出して、ぜひ神社で祈祷してもらってください。
最後はこの記事のまとめです。
そうだった!こんなこと書いてたな!
と思い出してくださいね^^
漢字の成り立ち「当」まとめ
それでは最後にまとめていきましょう。
- 「当」の漢字の成り立ちは、意味符の「當」と音符の「尚」を合わせて作られた 形声文字。
- 意味は、触れる、正しくきまっていること、すぐ・いま・この・その、しばらく、行き止まり、対応・対抗、気分をさらけ出す、直接関係する人・こと、成功する、選ばれる、予想・予測、確認する、位置、分担・割り振り、割く、指名、保護する。
- 読み方は「トウ」「あ」「まさ」
- 「当」という漢字は六画でm、部首は⺌。
以上が漢字「当」のまとめです。
いかがでしたか?
漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。
楽しく学んでくださいね♪
コメント
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