漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「字」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

小学校一年生で習う漢字の中に「字」があります。

今回は「字」について掘り下げていきたいと思います。

 

それでは最初は成り立ちから見ていきましょう。

漢字の成り立ち「字」
(会意文字)

ではこの漢字の成り立ちを確認していきましょう。

 


(篆文)

 

「宀(べん)」と「子(こ)」を合わせた漢字です。

宀は祖先を祭る御霊屋みたまやの屋根を表しており、子供が生まれると、この御霊屋で儀式をしました。

その儀式で付けられた名前が「字(あざな)」と呼ばれ、転じて文字という意味で使われるようになりました。

 

それでは意味を確認していきましょう。

漢字「字」の意味

次に意味を確認していきましょう。

言葉を表す記号

「漢字」・「文字」など、言葉を表す記号としての役割があります。

一番使われる用法だと言えます。

住所

住所にもよく使われます。

「~市番町字53」のように使われます。

あだ名

本名以外の名前(ニックネーム)として使われる「あだ名」。

読み方でも紹介していますが、字という漢字は「あざな」とも読まれます。

このあざなから「あだな」と言われるようになったという説があります。

妊娠・赤ちゃん

成り立ちで紹介したように、字の下の部分はもともと頭が大きい赤ちゃんを表現しています。

そこからこの字は妊娠や赤ちゃんを表すこともあります。

日常的にはあまり使われません。

 

次に読み方を見ていきましょう。

漢字「字」の読み方

音読みと訓読み別に見ていきましょう。

音読み

「ジ」

例:字体(じたい)、印字(いんじ)、誤字(ごじ)、脱字(だつじ)、数字(すうじ)、苗字(みょうじ)、略字(りゃくじ)、識字(しきじ)、字幕(じまく)

・彼は字幕なしで外国映画が観れる。
(かれはじまくなしでがいこくえいががみれる)

訓読み

「あざ」

例:大字(おおあざ)

その他

字(あざな)

 

次に綺麗に書くためのポイントを確認していきましょうね。

漢字「字」の書き順・書き方
(六画)(部首:子)

綺麗に書くためのポイントもお伝えしたいと思います。

一画目

・マスの中心から下へ、短く書きます。

ニ画目

・マスの左側上部から、少し斜め左下へ短く書き、止めます。

三画目

ニ画目の書き始めから右へ進み、一旦止めて、左斜め下へ短くはらいます。

四画目

・一~三画目の下にカタカナの「フ」を書くイメージ。

・右へ進み一旦止めて、そのまま左斜め下へ短くはらいます。

・そのまま続くように五画目へ進みます。

五画目

・四画目の流れからマスの中心を意識しながら書き始めます。

・少し丸みを帯びながら下へ進んでいき、再びマスの中心に着たら左斜め上へはねます。

 

最後にうんちくを紹介していきますね。

文字を書く文化がいつ頃から始まり、どのように広がっていったのか紹介したいと思います。

ためになるうんちくなので、最後までご覧になって下さい。

漢字「字」のうんちく

文字を書く文化はいつ頃から広がったのか知っていますか?

文字は仏教伝来と共に大陸から伝わり、それと同時に文字を書く文化も同時に教えられました。

特に文字が広まったのは飛鳥時代と言われています。

その理由は聖徳太子や聖武天皇が写経を積極的に推進したからと言われています。

聖徳太子や聖武天皇は全国的に写経所を設置し、そちらで写経をするようにしました。

このようにして文字は全国的に広まって行ったのです。

それ以降文字は親しまれるようになりました。

漢字の成り立ち「字」のまとめ

最後にまとめていきたいと思います。

あともう少しだけお付き合い下さい。

  • 家と乳児の意味を示す象形が合体して誕生した文字。もともとは妊娠や赤ちゃんという意味だった。
  • 「文字」・「住所の一部」・「あだ名」・「妊娠や赤ちゃん」の意味があるけど、日常的には「文字」・「住所の一部」てして利用される。
  • 五画目・六画目の縦線と横線を円く書くのが綺麗に書くための最大のポイント。
  • 音読みだと「じ」と読まれ、訓読みだと「あざな・あざ」と読まれます。「じ」の具体例は「字体(じたい)」で、「あざ」は住所の中で使われます。「あざな」は中国では使われているんですが、日本ではまず利用される事はない。
  • 文字を書く文化は仏教伝来と同時に伝わりました。聖徳太子や聖武天皇が設置した写経所から全国各地に広がっていった。

 

以上が漢字「字」のまとめです。

いかがでしたか。

この字を見たら、この記事の内容を思い出して見てくださいね。

きっと役に立つと思いますよ。

 

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