漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「年」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

小学校一年生で学ぶ漢字に「年」があります。

今回はこの「年」について詳しき紹介したいと思います。

最後には時間さいご  じかんとしての年にかんするうんちくまで紹介しょうかいしていきますので是非最後までご覧ぜひさいご   らんになって下さいね。

では最初さいしょ成り立な たちからていきましょう。

漢字の成り立ち「年」
(会意文字)

 

 

これは「禾(か)」と「人(ひと)」でできた漢字です。

禾は稲作や穀物の形、人は、豊作を願い被り物を付けて舞を踊る男性の形を年と言いました。

そこから一年に一度実る稲を表現して「年」となりました。

普段時間ふだんじかん年齢を意味ねんれい いみする漢字として使われているこの文字の成り立ちがこのような事とは意外いがいですよね。

 

次に意味を確認していきましょう。

漢字「年」の意味

12かげつ、365にち

一年を表す単位たんいとして使われます。

年齢ねんれい

人の年齢として利用されます。

「私とあなたは10さい年が違とし ちがう。」と使われます。

相応の年齢である事の表現そうおう ねんれい   こと ひょうげん 

年齢をかさねている表現として使われます。

亀の甲かめ こうよりも年の甲とし こう」が代表的だいひょうてき使用例しようれいです。

高齢こうれいである事の例こと たと

高齢者が自分こうれいしゃ じぶんが高齢である事を示す表現として使います。

「つくづく自分のとしを感じる。」がそのれいです。

稲作

稲作や米が実いなさく こめ みのる事を表現しています。

この漢字のもともとの意味です。

年数を数ねんすう かぞえる単位

例:一年(ひととせ)、二年(ふたとせ、三年(みとせ)、十五年(とおあまりいつとせ)、二十年(はたとせ)、百年(ももとせ)、千年(ちとせ)

 

以上がこの漢字の意味です。

いろんな意味がありますね。

 

次に読み方を確認していきましょうね。

漢字「年」の読み方

音読みおんよ訓読くんよみみ別に見ていきましょう。

音読み

「ネン」

例:年間(ねんかん)、年賀(ねんが)、年号(ねんごう)、年始(ねんし)、年次(ねんじ)、年中(ねんじゅう)、年初(ねんしょ)、年数(ねんすう)、年長(ねんちょう)、年中(ねんちゅう)、年少(ねんしょう)、年輩(ねんぱい)、年表(ねんぴょう)、年譜(ねんぷ)、往年(おうねん)、元年(がんねん)、去年(きょねん)、経年(けいねん)、後年(こうねん)、周年(しゅうねん)、閏年(じゅんねん)、平年(へいねん)、年輪(ねんりん)、忘年会(ぼうねんかい)、未成年(みせいねん)、年功序列(ねんこうじょれつ)、年年歳歳(ねんねんさいさい)、生年月日(せいねんがっぴ)、桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)

訓読み

「とし」

例:年男(としおとこ)、年下(としした)、年頃(としごろ)、年並(としなみ)、年月(としつき)、年嵩(としかさ)、年子(としご)、年取り(としとり)、年寄り(としより)、年増(としま)、一昨々年(さきおととし)

その他

浜万年青(はまおもと)、年魚(あゆ)、千年(ちとせ)

 

次に綺麗に書くためのポイントをお伝えしたいと思います。

漢字「年」の書き順・書き方
(6画)(部首:干)

この文字を綺麗に書くためのポイントをお伝えしたいと思います。

一画目

・マスの左上から左斜ひだりうえ  ひだりななめめしたへみじかくはらいます。

ニ画目

一画目いっかくめ真ん中付近ま なかふきんから右へ進みみぎ すすめます。

三画目

・マスの少し上部分すこ うえぶぶんから右へ進み、止めます。

四画目

・三画目の書き始か はじめから下へ短した みじかく進みます。

五画目

・右へ進み、四画目の書き終か おわりをとおって長い線なが せんを書き、止めます。

六画目

・マスの中心を通るようにして二画目からはみ出さないように書き始めます。

・まっすぐ下へ進み最後はそのまままっすぐはらいます。

 

次に年に関するうんちくを紹介しますね。

漢字「年」のうんちく

一年は通常つうじょうだと365日ですが、4年に一度いちど366日になるのはみなさんご存知だと思ぞんじ  おもいます。

そのような年を閏年(うるうどし)と言います。

ではその一日をどこで調整ちょうせいするのかと言うと、2月末日がつまつじつおこないますよね。

何故なぜでしょうか。

その理由は昔の暦りゆう むかし こよみにあります。

いまの暦は12月31日が年末ねんまつで、1月1日がらが新年の始しんねん はじまりです。

しかし昔の暦だと2月末日が年末で、3月1日が新年でした。

そのため、年末に1日入れて調整しようとしたのです。

4年に一度、2月29日が入るのはこのようないきさつがあるんですよ。

漢字の成り立ち「年」のまとめ

いかがでしたか。

以上が漢字「年」についての全てです。

ではここでこの漢字についておさらいしていきましょう。

  • この漢字は旧字体にすると、「禾(のぎ)」と「千」という漢字から成り立っている会意兼形声文字です。もともとは穀物の収穫のサイクルを示す文字だった。
  • 時間としての意味や、年齢としての意味がよく使われる。また元来の意味である、穀物の収穫サイクルとしての意味も残っている。
  • この文字のポイントはニ・三・五画目の横線です。五画目を一番長く書くのがポイント。そうするとバランスよく美しく見える。
  • 音読みだと「ねん」、訓読みだと「とし」と読まれる。
  • 閏年の際に2月が1日増えるのは、昔の暦だと2月末日が年末で、3月1日が新年だったから。

 

以上が漢字「年」のおさらいです。

この文字を学習する際に一緒に頭に入れておくといいですよ。

 

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