本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
「末」の成り立ちは単純に一番遠い所を指している漢字ではない<漢字の意味・読み方・画数・部首一覧>
漢字成り立ち | 指事文字 |
---|---|
漢字部首・画数 | (部首)木 (き・きへん)(画数)5画 |
漢字読み方 | (音)マツ、バツ (訓)すえ (外)うら |
漢字意味 | すえ、枝の先、物のはし、つまらない、大切でない、 おわり、果て、低い位、下位、子孫、細かい、こな、くず |
漢字学年・漢字検定 | (学年)小学4年(漢字検定)7級 |
末の漢字の成り立ちは、数少ない指事文字です。
木の先端を指す成り立ちがあるのですが、そこから派生した漢字もあるように単純に先端だから「すえ」という意味ではないようです。
詳しく見ていきましょう。
漢字の成り立ち「末」
(指示文字)
▶漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>
「末」は「木」の上の方に印(-)をつけ、先端部分を指している指事文字です。
どのような太い幹の木であっても、枝分かれをし、その先は細く小さくなっていますよね。
この部分を表現したのが「末」なのです。
しかしながら、「末」の成り立ちは単純に、木の先端を指しているだけではありません。
木の先端は、細かく見えにくいですよね。
このことから、「末」には「見えにくい」というイメージがあります。
見えにくいという意味があるからこそ、細かさを意味する「沫」や「抹」という漢字に展開できたのです。
ところで、「末」とよく似た漢字に「未」という漢字がありますね。
末と未の違いをご存じでしょうか?
実は全く反対の意味を持っているんですよ。
末と未の違いと覚え方
一方「末」と似た字に「未(み)」があります。
手書きする時、毎回「えーっと、どちらが長いんだっけ?」と悩む方も多いのではないかと思います。
末と未の共通点は、どちらも「木」という漢字が入っていること、また、上の方の先の細かい枝に焦点を置いていることが挙げられます。
反対に、末と未の違いは、その「木」につけた「ー」が長いか短いか。
しかし線が長いか短いか、たったこれだけで、意味は正反対になります。
「末」は単純に木の端っこを指し、「未」は木の先が十分に伸びきっていない様状態を表しています。
覚え方は、
出来てすぐの実は未熟で
まだ食べられないから
もう少し待とう。
待って待って待って、
さて食べようと思ったら、
待ちすぎて実が腐って
られなくなっちゃった!
もう終わり(末)だー!
です。
覚えられますでしょうか?
終わり(末)と始まり(未)。
似たような漢字でも意味が違うのは面白いと思いませんか?
急いで書くと同じように書いてしまいがちですが、実は違う意味であるということが分かると、その線を丁寧に書こうと思いますよね!
で次は、「末」という漢字を綺麗に書く方法を解説しますね!
「末」の漢字の綺麗な書き方
2画
1画目の真ん中を通るように
4~5画
4、5画は左右に大きく払う
「末」の成り立ちは単純に一番遠い所を指している漢字ではない
では最後はまとめです。
漢字成り立ち | 指事文字 |
---|---|
漢字部首・画数 | (部首)木 (き・きへん)(画数)5画 |
漢字読み方 | (音)マツ、バツ (訓)すえ (外)うら |
漢字意味 | すえ、枝の先、物のはし、つまらない、大切でない、 おわり、果て、低い位、下位、子孫、細かい、こな、くず |
漢字学年・漢字検定 | (学年)小学4年(漢字検定)7級 |
「末」の漢字の成り立ちは、
- 「末」は「木」の上の方に印(-)をつけ、先端部分を指している指事文字。
- 漢字の意味は、すえ、枝の先、物のはし、つまらない、大切でない、 おわり、果て、低い位、下位、子孫、細かい、こな、くず。
- 部首は「 木 (き・きへん)」で、画数は5画。
- 読み方は、(音)マツ、バツ (訓)すえ (外)うら。
- 小学4年生の漢字。
- 漢字検定は7級。
- 「末」は単純に木の端っこを指し、「未」は木の先が十分に伸びきっていない様状態を表しており、意味が正反対。
- 書き順のポイントは、「2画目が1画目の真ん中を通るように」「4、5画は左右に大きく払う」こと。
以上が漢字「末」のまとめです。
いかがでしたか?
楽しい漢字ライフを♪