今日は小学校一年生で学習する「虫」という漢字です。
成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。
特に最後のうんちくでは蛸、蛇、蟹、蛯、蛤、蝸、蛸、虹はどうして虫偏なのかというお話しです。
ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪
それでは見ていきましょう!
漢字の成り立ち「虫」
(象形文字)
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漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>
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虫
もともとはへびやマムシなどの爬虫類を意味していました。
現在の昆虫を意味した漢字は、小さな虫が集まっている様子を表した「蟲」でしたが、その略字として「虫」という漢字が使われ現在に至ります。
次に意味を見ていきましょう。
漢字「虫」の意味
虫はどのような意味があるのでしょうか。
昆虫・むし
例:青虫(あおむし)、油虫(あぶらむし)、芋虫(いもむし)、回虫(かいちゅう)、害虫(がいちゅう)、蛆虫(うじむし)、甲虫(こうちゅう・かぶとむし)、鈴虫(すずむし)、毛虫(けむし)、玉虫(たまむし)
ばかにされた人
例:泣き虫(なきむし)、弱虫(よわむし)
夢中になること
例:本の虫(ほんのむし)、仕事の虫(しごとのむし)
害のある人
例:獅子身中の虫(しししんちゅうのむし)
災難に飛び込むこと
飛んで火にいる夏の虫(とんでひにいるなつのむし)
次は読み方を紹介します!
漢字「虫」の読み方
音読み・訓読み別に見ていきましょう。
音読み
「チュウ」
例:防虫(ぼうちゅう)、幼虫(ようちゅう)、爬虫類(はちゅるい)、病害虫(びょうがいちゅう)、虫様突起(ちゅようとっき)、虫媒花(ちゅうばいか)、虫垂炎(ちゅうすいえん)
・虫垂炎とは盲腸のことである。
(ちゅうすいえんとはもうちょうのことである)
訓読み
「むし」
例:虫歯(むしば)、虫偏(むしへん)、虫拳(むしけん)、虫酸(むしず)、虫鰈(むしがれい)、虫食む(むしばむ)
・虫歯の治療はとても痛い。
(むしばのちりょうはとてもいたい)
次は「虫」という漢字を綺麗に書くポイントを紹介します。
漢字「虫」の書き順・書き方
(六画)(部首:虫)
ゆっくり練習していきましょう。
一画目
・マスの左上からやや内向きに斜め左下へ進み、止めます。
二画目
・一画目の始点を少し出し、やや右斜め上へ進み、一旦止めます。
・鉛筆を離さずに、やや内向きに左斜め下へ短く進み、止めます。
三画目
・一画目の終点を少し出し、やや右斜め右へ進み、二画目の終点で止めます。
四画目
・マスのたて中心になるように下へ真っ直ぐ進み、止めます。
・図のように「口」との間隔が同じになるようにしましょう。
五画目
・一画目よりも外側から右斜め上に進み、そのままゆっくりはらいます。
六画目
・短く点を書きます。
・六画目の終点は、五画目の始点より少し下になると綺麗に見えますよ。
はみ出すところ、止める所、払うところ、角度など、色々なポイントがありましたね。
注意して書きましょう。
次は皆さんがよく疑問んい思う「偏」のうんちくです。
漢字「虫」のうんちく
漢字には〇〇偏というのが存在しますが、時々「どうしてこの偏?」と疑問に思うものもありますよね。
今回は「虫偏」に注目!
古代中国の歴史を見るとナゾが解けますよ♪
蛸、蛇、蟹、蛯、蛤、蝸、蛸、虹はどうして虫偏?
虹(にじ)、蝸(かたつむり)、蛇(へび)、蛯(えび)、蟹(かに)、蛤(はまぐり)と一見虫とは関係なさそうな漢字に「虫」がくっついた漢字がありますよね?
どうして虫偏なのかご存知ですか?
これには、漢字が伝わってきた古代中国と関係があります。
古代中国では、人(人偏)・鳥(鳥偏)・魚(魚偏)・けもの(けもの偏)と種類を分けていました。
しかし、それに分類できない小さなものを「虫」をくっ付けて考えたことからこうなりました。
「虹」はヘビの意味である「虫」と貫くという意味の「工」が合わさりできた漢字です。
昔の中国では、蛇ヘビが天に登り竜になると考えられていました。
ヘビが天を貫く時に出来るのが「虹」なのです。
漢字ひとつひとつを見ていくと本当に奥が深いですね^^
漢字の成り立ち「虫」まとめ
それでは最後にまとめていきましょう。
- 虫の漢字の成り立ちは、もともとはへびやマムシなどの爬虫類を意味していた、象形文字。
- 意味は、昆虫・むし、ばかにされた人、夢中になること、害のある人、災難に飛び込むこと。
- 読み方は、「チュウ」「むし」。
- 「虫」は六画で、部首は虫。
- 虫とは関係ないものがなぜ虫偏なのかのうんちく。
以上が漢字「学」のまとめです。
いかがでしたか?
漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。
楽しく学んでくださいね♪