漢字の成り立ち

漢字の成り立ち「社」

 

成り立ち博士
成り立ち博士
こんにちは、成り立ち博士です。

 

今日は小学校二年生で学習する「社」という漢字です。

成り立ち・意味・読み方・書き順・うんちくまで分かりやすく紹介します。

特に最後のうんちくは、スーツに社章などを付ける穴のロマンチックな名前の由来を紹介します^^

ぜひ最後まで読み進めてくださいね♪

それでは見ていきましょう!

漢字の成り立ち「社」
(形声文字)

漢字の成り立ち<形声文字とは>

 


漢字の成り立ち<古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは>

 

 

 

 

 

「社」の旧字は「社」で、「示」と「土」でできた漢字です。

「示」は神様を祭る台を表しており、音符の「土」は昔は「しゃ」と言われていました。

もともと「土」は、丸くした土を台に置いている様子を表し、転じて土地の神様という意味となりました。

後に神様を祭る台を表した「示」がくっ付いて、土地の神様を祭る建物を「やしろ」と言ったことから、「社」も「やしろ」としての意味で使われるようになりました。

 

次はこの漢字の意味です。

正しく使えているか確認しながら見ていきましょう!

漢字「社」の意味

土地の神様・神社・殿舎

例:社格(しゃかく)、社司(しゃし)、社寺(しゃじ)、神社(じんじゃ)、社稷(しゃしょく)、社殿(しゃでん)社頭(しゃとう)、社人(しゃにん)、郷社(ごうしゃ)、寺社(じしゃ)、摂社(せっしゃ)、村社(そんしゃ)、大社(たいしゃ)、廟社(びょうしゃ)

組織・団体・集団

例:社会(しゃかい)、社協(しゃきょう)、社団(しゃだん)、社中(しゃちゅう)、吟社(ぎんしゃ)、結社(けっしゃ)、公社(こうしゃ)、講社(こうしゃ)、蕃社(ばんしゃ)、末社(まっしゃ)

会社の省略形

例:社長(しゃちょう)、会社(かいしゃ)、各社(かくしゃ)、我が社(わがしゃ)、社員(しゃいん)、社運(しゃうん)、社屋(しゃおく)、社外(しゃがい)、社業(しゃぎょう)、社告(しゃこく)、社債(しゃさい)、社主(しゃしゅ)、社是(しゃぜ)、社則(しゃそく)、社宅(しゃたく)、社畜(しゃちく)、社内(しゃない)、社費(しゃひ)、社風(しゃふう)、社報(しゃほう)、社命(しゃめい)、社歴(しゃれき)、御社(おんしゃ)、貴社(きしゃ)、帰社(きしゃ)、在社(ざいしゃ)、支社(ししゃ)、自社(じしゃ)、出社(しゅっしゃ)、小社(しょうしゃ)、商社(しょうしゃ)、全社(ぜんしゃ)、退社(たいしゃ)、他社(たしゃ)、当社(とうしゃ)、入社(にゅうしゃ)、販社(はんしゃ)、分社(ぶんしゃ)、弊社(へいしゃ)、某社(ぼうしゃ)、本社(ほんしゃ)、来社(らいしゃ)、両社(りょうしゃ)、社有地(しゃゆうち)、活社会(かっしゃかい)

 

やはり「会社」としての意味で使われる言葉が多いですね!

では次に、あなたは「社」という漢字の読み方を全て知っていますか?

もしかしたら意外な読み方があるかもしれませんよ。

読み方をチェックしてみましょう!

漢字「社」の読み方

音読み・訓読み別に見ていきましょう。

音読み

「シャ」
例:社家(しゃけ)、社交(しゃこう)、社説(しゃせつ)、社線(しゃせん)、社葬(しゃそう)、社日(しゃにち)、社務(しゃむ)、社友(しゃゆう)、社用(しゃよう)、数社(すうしゃ)、同社(どうしゃ)

・彼はとても社交的だ。
(かれはとてもしゃこうてきだ)

 

「ジャ」(常用外)
例:千社札(せんじゃふだ)

訓読み

「やしろ」
例:社(やしろ)

 

では次に書き順と書き方です。

「社」という漢字は 七画あり、注意すべき点が多くあります。

一画ずつ丁寧に解説していきますね。

漢字「社」の書き順・書き方
(七画)(部首:礻)

ゆっくり練習していきましょう。

一画目

・マスの左上から、右斜めしたへ短く点と書き止めます。

ニ画目

・マスの左上から、やや右斜め上に短く進み、一旦止めます。

・鉛筆を離さずにそのまま、左斜め下へはらいます。

・一画目の終点とくっ付かないようにしましょう。

三画目

・ニ画目のはらいの途中から、下へ真っ直ぐ進み、止めます。

四画目

・ニ画目と三画目の交わる所から、右斜め下へ短く点と書き止めます。

五画目

・マスの中央から、やや右斜め上へ進み、止めます。

六画目

・一画目の始点の少し下から、真っ直ぐ下へ進み、止めます。

・三画目の終点よりも上で止めましょう。

七画目

・六画目よりも横に長く、右斜め上に進み、止めます。

 

止める所、払うところ、線の引き方、バランスなど、色々なポイントがありましたね。

注意して書きましょう。

 

次は「社」に関するうんちくです。

どんなうんちく話かぜひご覧ください。

どうぞ♪

漢字「社」のうんちく

社章を付ける穴、本当の意味

男性が着る背広の右上に穴が開いているのをご存じですか?

そこに、社章を付け人が多く、弁護士や政治家もそこにバッジを付けていますね。

でも実は、そこは社章などのバッジを付ける穴ではないんですよ!

この穴は正真正銘、ボタンを掛けるためのボタンホールなんです。

といっても、現在は使われておらず、名残として残っているだけですが。

スーツのルーツは軍服で、軍服は上まで襟がピンと立っているのを見たことがあると思います。

上までボタンを留めることが必要だった軍服から、この状態は窮屈だと、少しずつ襟が開かれていくことになり、現在の形へと変化していきました。

その過程で、右上のボタンホールだけが残されていったんですね。

このボタンホールには正式名称があります。

それは「フラワーホール」

19世紀のヨーロッパ、男性が花束と共にプロポーズをし、女性はOKの返事と共にその花束の中から一輪抜いて、男性へ返すという習慣があったそう。

男性はフラワーホールに返してもらった花を入れて喜びを表現したことから、「フラワーホール」という名前になったというロマンチックな由来があるんですよ。

 

最後はこの記事のまとめです。

そうだった!こんなこと書いてたな!

と思い出してくださいね^^

漢字の成り立ち「社」まとめ

それでは最後にまとめていきましょう。

  • 「社」漢字の成り立ち は「示」と「土」を組み合わせて作られた形声文字。
  • 意味は、土地の神様・神社・殿舎、組織・団体・集団、会社の省略形。
  • 読み方は「シャ」「ジャ」「やしろ」。
  • 漢字「社」は七画で部首は礻。
  • スーツに社章などを付ける穴は「フラワーホール」と言って、ロマンチックな由来がある。

 

以上が漢字「社」のまとめです。

いかがでしたか?

漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。

楽しく学んでくださいね♪

 

 

 

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