テレビを見ていると、天気予報などを中心に夕という漢字を見ますね。
今回はこの夕という漢字について紹介していきたいと思います。
成り立ちや書き方はもちろん、夕方の天候に関するうんちくや四字熟語を記載していきます。
特に四字熟語は生きていく上でかなりためになる内容ですよ。
最後の最後までご覧あれ!
それでは最初は成り立ちから解説していきますね。
成り立ちの成り立ち「夕」
(象形文字)
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↓
(金文)
↓
夕
夕方に見える月の形から成り立っています。
丸い太陽と区別するために満ち欠けする月を採用しているが、同じ月を表現する月には「、」がふたつ、「夕」にはひとつ入っている。
参考▶漢字の成り立ち「月」
では夕はどのような意味があるでしょうか。
漢字「夕」の意味
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それではこの文字の意味を見てみましょう。
日の入り
日が落ちて夜になる前を表しています。
この文字の最も基本的な意味です。
「夕暮れ時(ゆうぐれどき)」などと書かれます。
容積や面積の単位
容積の単位だと合の10分の1で、面積の単位だと坪の100分の1になります。
具体的には容積だと0.018リットル、面積だと0.033平方メートルです。
登山の単位
登山用語としてもよく知られています。
富士登山をしていると、よく「八合目までもう少し!」などと言われますよね。
合とはその山をどれくらい登ったのか目安になる単位です。
その合の10分の1が夕なんですよ。
富士山を例にすると一合上がるたびに200メートル高度が上がっていきます。
その10分の1なので、1夕だと20メートル高度が上がることになります。
こんな所にも利用されているんですね。
次に読み方をお伝えしますね。
どんな読み方があるでしょう?
漢字「夕」読み方
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次に読み方を見ていきましょうね。
音読み
「セキ」
例:朝夕(ちょうせき)、日夕(にっせき)、旦夕(たんせき)
・このブログは一朝一夕には完成しない。
訓読み
「ゆう」
例:夕方(ゆうがた)、夕陽(ゆうひ)、夕立(ゆうだち)、夕刊(ゆうかん)、夕顔(ゆうがお)、夕餉(ゆうげ)
・夕日が綺麗な丘に登る。
その他
例:七夕(たなばた)、夕(しゃく)
次に、綺麗に書くためのポイントを見ていきましょう。
漢字「夕」の書き順・書き方
(三画)(部首:夕)
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次に書き方を見ていきましょうね。
一画目
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・マスの上段中心から書き始めます。
・短く左斜め下へはらいます。
二画目
![](https://kanjinonaritachi.com/wp-content/uploads/2020/05/20cfce153c6dcbd30dc35695758066ae-2-300x300.jpg)
・一画目の書き始めから、短く右へ進み、止めます。
・そのまま左斜め下へ長くはらいます。
・一画目との空間を少し広げながら、丸みを帯びて書きましょう。
三画目
![](https://kanjinonaritachi.com/wp-content/uploads/2020/05/041c8e89b678b46731ac2144bc87c2e7-2-300x300.jpg)
・一画目と二画目の間に短く点を書きます。
・マスの中心で書き止めます。
次は夕に関するうんちくを紹介します。
漢字「夕」のうんちく
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昔の人も感じていた季節の変わり目での天気予測はどんなものだったんでしょうか?
夕焼け時に晴れていると翌日は晴れ
時々「夕焼け時に晴れていると翌日は晴れる」と言われることがあります。
これはどのようなことを言っているのでしょうか。
これは、雨が降っていても夕方に晴れていると翌日は晴れるという迷信です。
実は春と秋の天候が関係していると言われています。
日本の春と秋の天候は移動性高気圧や、梅雨前線・秋雨前線が入れ替わり立ち替わり訪れます。
そのため非常に天気が変わりやすいのが特徴です。
移動性高気圧は1日か2日したら、移動して日本列島を高気圧で覆います。
そのため仮に雨が降っていても、夕方時に晴れていれば、翌日には晴れている可能性が高いのです。
昔の人は夕方の天候と、翌日の天候の関係をよく知っていたんですね。
最後に夕という文字が入っている四字熟語を紹介したいと思います。
「夕」の入った四字熟語
私が印象に残っている言葉の中に、「朝聞夕死(ちょうぶんせきし)」という四字熟語があります。
一見すると「死」という文字が入っているので、縁起の良くない言葉のように見えますよね。
しかし実際には全く違います。
元は孔子が言った言葉からできた四字熟語です。
意味は「朝に人の道や一芸などを極める極意を聞いたら、夕方に死んでも悔いはない。」という意味です。
孔子は非常に有名な言葉をたくさん残していますが、このような言葉も残していました。
私達もこのような人生を送りたいものですね。
漢字の成り立ち「夕」のまとめ
それではまとめていきましょうね。
- 夕方に見える月の形の象形文字から来ている。
- 意味は「夜になる直前の時間帯」・「面積や容積の単位」・「登山の単位」の三種類。
- 音読みだと「せき」、訓読みだと「ゆう」と読まれる。また単位としての読み方は「しゃく」になる。
- ニ画目の部分を綺麗に丸く書くのがポイント。
- 夕方に晴れていたら、翌日は晴れる可能性が高い。
- 朝聞夕死という四字熟語は、朝に極意を聞いたら、夕方死んでも後悔にないという例え。
以上がまとめです。
頭に入れておきましょうね。