本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
漢字「忠」の成り立から分かるのは揺るぎない心だった
成り立ち | 形声文字 |
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部首 画数 | (部首)心 (こころ・りっしんべん・したごころ) (画数)8画 |
読み方 | (音)チュウ (外)まごころ |
学年 | 小学6年 |
漢字検定 | 5級 |
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漢字の成り立ち「忠」
(形声文字)
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心臓の意味を表す「心(こころ)」と、音を表す「中(ちう)」が組み合わさってできた形声文字です。
軍の中心に立てる旗から、中央に存在し、揺るがない心で尽くすことから、「忠誠」という意味で使われるようになりました。
「忠」、この文字を見てどのような言葉が思い浮かぶでしょうか?
「忠犬」「忠義」「忠誠心」。
どれも、君主であったり主に対しての嘘偽りのない気持ちを表した言葉であり、守るべき行動であるとされています。
相手を常に敬い称え尊敬し、場合によっては命をも捧げるほどの気持ち、そのまっすぐな気持ち、それが「忠」ではないでしょうか?
大昔の社会構造の重要な要素として「忠」は使われており、儒教における重要な道徳の一つとして「忠」という言葉は存在しています。
「心」が文字に使われているので、「心や頭のはたらき」に関することだということを指し示した言葉であることだと分かります。
「心」のつく言葉としては、「念」「想」「意」などがありますが、共通する意味としては「心の中」で考えたり、言葉に出来ないような気持ちなどを表しています。
君主に対する気持ちなどは、やはり口にするものではないでしょうし、口にすることすらおこがましいと考えられたに違いありません。
心の中に、そのまっすぐな気持ちを常に持ち続けることが君主に対する「忠誠」の心だと言えます。
今の世の中ではこの「忠誠」と言う言葉自体聞くことが少ないです。
敬い称え尊敬する相手の存在がいない訳ではありませんが、道徳として守るべき内容では現在はありません。
良くも悪くも平等な社会といわれる現在には今の世の中には不釣り合いな言葉かもしれませんが、「忠」の心は持ち続けるべき心であり言葉なのです。
漢字「忠」の書き順・書き方
1~2画
縦画はやや内向きに書く。(→)
3画
1画と2画の終点が少しはみ出すように書く。(〇)
4画
1~3画でできた四角の中心を通るようにし、できた空間は均等になるように書く。(●)
5~8画
5~8画でできる「心」は、上部の「中」よりも外側にくるように、横に大きく書く。(—)
「忠」の難読漢字
忠実(まめ)