怖い漢字の成り立ち

漢字「京」は人柱で守られたみやこから成り立った

成り立ち 象形文字
部首 画数 (部首) 亠 (なべぶた・けいさんかんむり)(画数)8画
読み方 (音) キョウ・ ケイ[外]キン(訓)[外]みやこ
学年 小学校2年生
漢字検定 9級

 

「京(キョウ・ケイ)」は、高い丘の上に建った建築物を象り成り立った象形文字です。

漢字の意味は

・天皇のいるみやこ、大きなみやこ。「京(みやこ)」
・「京都」の略称。「京染(キョウゾメ)」
・「東京」の略称。「上京(ジョウキョウ)」
・数の名、兆の一万倍。「京(ケイ)」

です。

京という漢字は、京都・東京など都会に使われているように、繁栄のイメージがあります。

音の響きも良いので、子供の名前に使おうかと思っていた時もありましたが、この文字の成り立ちを聞いて選ぶことをやめてしまいました。

高い丘に建つ建造物を形どった文字だけであれば良かったのですが、実は残酷な成り立ちがあったからです。


漢字の成り立ち「京」
(象形文字)

漢字の成り立ち<象形文字とは>

 

 

 

「京(キョウ・ケイ)」は、高い丘の上に建った建造物の形をかたどり成り立った象形文字です。

京という字は、京都・東京など大都会のイメージがあります。

しかしもともと「京」は首都を指していたわけではありません。

実は、みやこを取り囲む城壁を指す漢字でした。

みやこを取り囲む城壁である「京」からの出入りは城門からしかできなかったそうです。

この唯一出入りができる城門は呪禁(じゅごん、邪気や災害を退けるまじない)があり、戦場で捨てられた死体や殺された奴隷などを使って固められて作られていました。

これを人柱などと呼んでいました。

死者の血を吸い、霊魂までも埋め込んでいると思われていた城壁「京」は自分たちの領土を守るためには必要であったのです。

それは神事の一環であり、建築物の工事には欠かせない儀式だったようです。

この神事は日本でも行われており、江戸時代まで続けられていました。

 

古代中国では、都を建てる際に、湿度の高い低い土地を避け、風通しの良い明るい丘や台地に作ったことから、それをかたどった「京」一文字でみやこを意味するようになりました。

現在の中国の首都は北京ですし、過去の首都は南京です。

日本でも同じく、京都は1000年以上も日本の首都として存在し、平安京や飛鳥京など、「〇〇京」と付くと都があったと想像できるはそのためですね。

漢字「京」の書き順・書き方

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ゆっくり練習していきましょう。

漢字「京」書き方・書き順ポイント

★中心を意識して、一画目と六画目はマスの真ん中を通るようにする。

★ニ画目は一番長く書く。

★三画目と四画目の縦画はやや内向きに書く。

★六画目~八画目の「小」の空間を同じに書く。

漢字の成り立ち「京」まとめ

では最後はまとめです。

漢字の成り立ち「京」は、

  • 高い丘の上に建った建築物を象り成り立った象形文字。
  • 部首は「亠 (なべぶた・けいさんかんむり)」で、画数は8画。
  • 読み方は、(音)キョウ・ ケイ[外]キン(訓)[外]みやこ。
  • 小学2年生の漢字。
  • 漢字検定は9級。
  • 書き順のポイントは、「中心を意識して、一画目と六画目はマスの真ん中を通るようにする」「ニ画目は一番長く書く」「三画目と四画目の縦画はやや内向きに書く」「六画目~八画目の「小」の空間を同じに書く」。

以上が漢字「京」のまとめです。

いかがでしたか?

「みやこ」というと、他に「都」という漢字がありますが、その違いは、「京」が丘の上に立つ建物から成り立ち、城が高台に建てられたことから中心街のような意味になったのに対し、「都」は、一ヶ所に多くの人々が集中する居住地というところから、同じような意味となりました。

城が高台に建つことで人々が集まり、人々が集まるということは城が近くにあるというイメージですね。

やっぱり漢字の成り立ちって面白い!

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