怖い漢字の成り立ち

漢字「昔」の成り立ちは干し肉を作る時間の長さだが動物の肉だけ?

成り立ち 会意文字
部首 画数 (部首) 日 (ひ・ひへん・にちへん)(画数)8画
読み方 (音)セキ・ シャク訓)むかし
学年 小学校3年生
漢字検定 8級

 

「昔(セキ・シャク)」は、「」と「日」が組み合わさって成り立った会意文字です。

漢字の意味は、

・むかし、遠い過去「昔日」
・ほじし(干した肉)

です。

 

人間は食べなければ生きていくことはできません。

今でこそスーパーやコンビニに行けばすぐに食べられるものを買うことができますが、古代では飢餓はとても身近な問題であり戦いでした。

食料を確保するということが実は「昔」という漢字と大きな繋がりがあるのをご存じでしょうか?

 

詳しく見ていきましょう。


漢字の成り立ち「昔」
(会意文字)

漢字の成り立ち<会意文字とは>

 

 

 

「昔」の元の字はで、「」と「日」が組み合わさって成り立った会意文字です。

」は薄く切って重ねた干し肉を表し、「日」は日にちに関連することを表しています。

食料が乏しかった古代では、狩りなどでとった鳥獣の肉はとても貴重なものでした。

貴重な食料を最後まで食べるために、人々は知恵を絞りました。

その中で生み出されたのが「干し肉」でした。

狩りのできない冬場などでも干し肉があれば飢えをしのぐことができ、人々は食料を備蓄することができるようになったのです。

 

しかし、干し肉を作るためには時間がとてもかかりました。

干し肉といってイメージが湧かないかもしれませんが、干し肉とは肉を干して、今でいうジャーキーのような物で、肉を重ねて水分を飛ばしたそうです。

この肉を「」と表したのです。

そして幾日も太陽の日に当てて乾燥をさせていくのです。

今のように乾燥技術も発達していませんので、途方もない時間がかかり、何度も太陽が過ぎ去っていきました。

「日」には、太陽と時間の経過を表現しているのです。

日にちをかけ、太陽に当てて肉を乾燥させている様子が「昔」の漢字になりました。

このように長い時間をかけ作られた保存食が作れるようになったことで、過ぎ去った時間やむかし、以前のことを振り返るようになたことから、現在の「むかし」として使われるようになったのです。

干し肉という生きていくために必要な食料を作る時間は長いものですが、これから先を生き抜くためには大切な時間でした。

このうようにして貴重な食糧を作っていたわけですが、使われた肉の種類は何だったのでしょうか?

主に使われた肉は犬や羊など家畜されていた動物でした。

しかしながら漢字が多く作られた殷の時代の暴君は処刑された人間をも干して備蓄食にした、とも伝えられています。

単純に干し肉といっても、時代背景を考えた時、恐ろしい想像もできてしまう漢字なのです。

漢字「昔」の書き順・書き方

漢字<画数で検索>する場合はこちら

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ゆっくり練習していきましょう。

漢字「昔」書き方・書き順ポイント

・1画目と2画目で3画目を3等分するように書く。

・4画目は長く書く。

・5画目と6画目の終点は少し出すようにして書く。

・7画目は「日」の空間の大きさが同じになるように書く。

漢字の成り立ち「昔」まとめ

では最後はまとめです。

漢字の成り立ち「昔」は、

  • 」と「日」が組み合わさって成り立った会意文字。
  • 漢字の意味は「むかし、遠い過去」「ほじし(干した肉)」
  • 部首は「 日 (ひ・ひへん・にちへん)」で、画数は8画。
  • 読み方は、(音)セキ・ シャク訓)むかし
  • 小学3年生の漢字。
  • 漢字検定は8級。
  • 書き順のポイントは、「1画目と2画目で3画目を3等分するように書く」「4画目は長く書く」「5画目と6画目の終点は少し出すようにして書く」「7画目は「日」の空間の大きさが同じになるように書く」

以上が漢字「昔」のまとめです。

 

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