本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
漢字「探」の成り立ちは未知の世界を知る時の恐怖や緊張感が込められている
成り立ち | 形声文字 |
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部首 画数 | (部首) 扌 (て・てへん)(画数)11画 |
読み方 | (音)タン (訓)さぐーる、さがーす |
学年 | 小学校6年生 |
漢字検定 | 5級 |
「探(タン)」は、「罙」と「手」が組み合わさって成り立った形声文字です。
漢字の意味は、
・さぐる、さがす「探究」「探索」
・たずねる「探訪」
です。
探検や探求など、ちょっとワクワクすることでも使われる「探」という漢字。
ですが、古代の人々にとっても冒険することはワクワクすることだったのでしょうか?
見えないものを探る時ような時、どんな気持ちだったのでしょう?
詳しく見ていきましょう。
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漢字の成り立ち「探」
(形声文字)
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探
「探」は、音を表す「罙(タム)」と意味を表す「手」が組み合わさって成り立った形声文字です。
「罙」は「穴+尤(曲がった手)+火」から成り立ち、火を持ち穴に入る様子を表し、「手」は手に関する事柄を表しています。
このことから「探」は、「火(松明)で照らしながら穴の中をさぐる」様子を表された漢字なのです。
松明を使ってどこを探ったのかというと、未開拓の土地だったと考えられています。
まだ火を起こす技術がなかった時はきっと、山火事などの火を使ったのでしょう。
現代の私たちが考える楽しい探検とは全くちがった、命がけの冒険だったに違いありません。
「探」は、好奇心や探求心とは違う、緊張や恐怖心が込められた漢字なのです。
一方もう一つ説があり、「探」が手と子宮から成り立っているというものです。
穴の中をさぐるという共通点があり、出産する時の様子を表したとされています。
赤ちゃんを取り出す人が、赤ちゃんが上手く出てくるように子宮に手を入れてさぐり、体内から子どもを引き出してくるのです。
(私自身はこの説は「火」の説明がないので無理があると感じています。)
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漢字「探」の書き順・書き方
ゆっくり練習していきましょう。
漢字「探」書き方・書き順ポイント
・2画目は、1画目が2:1の幅を通るように書く。
・8~11画目の「木」は空間を同じにしてバランスよく書く。
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漢字の成り立ち「探」まとめ
では最後はまとめです。
漢字の成り立ち「探」は、
- 「探(タン)」は、「罙」と「手」が組み合わさって成り立った形声文字。
- 漢字の意味は「さぐる、さがす」「たずねる」。
- 部首は「 扌 (て・てへん)」で、画数は11画。
- 読み方は、(音)タン (訓)さぐーる、さがーす。
- 小学6年生の漢字。
- 漢字検定は5級。
- 書き順のポイントは、「2画目は、1画目が2:1の幅を通るように書く」「8~11画目の「木」は空間を同じにしてバランスよく書く」こと。
以上が漢字「探」のまとめです。