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「憲」という漢字の成り立ちは目の上に施された入れ墨だった

本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。

成り立ち 形声文字
部首 画数 (部首) 心 (こころ・りっしんべん・したごころ)(画数)16画
読み方 (音)ケン(訓)(外)のり・ のっと
学年 小学6年生
漢字検定 5級

憲という漢字を見ると、厳しい決まりである「憲法」など思い浮かべるかもしれません。

このことから、きっと真面目なイメージを持つ方も多いと思います。

しかし実は、「憲」という漢字の成り立ちには屈辱的な刑罰から生まれたのはご存じでしょうか?

「憲」という漢字のどこからそんな意味が出てくるのか。

成り立ちから掘り下げるとその謎が解けるんですよ。

詳しく見ていきましょう。

目次

漢字の成り立ち「憲」
(形声文字)

漢字の成り立ち<形声文字とは>

「憲(けん)」は、意味を表す「心」と音を表す「(ケン)」が組み合わさってできた形声文字です。(は憲のもとになった漢字)

「心」は心臓を表し、「」は「+目」で、目の上に付けられた入れ墨を表しています。

は「宀」+「口」+「丯(カイ)」でできており、「丯」は傷をつけるという意味があるのですが、周王朝の青銅器にという人の名前が記載があります。

これは恐らく、刑の執行を職とした人だったと考えられており、このことからも分かるように、は刑罰として目の上に入れ墨を施されたと考えることができます。

目の上に入れ墨を入れられるということ、それは顔のほぼ中心にあり、すぐに犯罪者であると分かる屈辱的な刑に違いありません。

そして、これから一生襟を正し、更生すると心に誓えという意味から、後に「心」が付いたとされています。

更に、「きまり」「おきて」として憲が使われるようになたったのは近代になってからです。

憲は目(目)で見たいという心の欲(心)を無理やり抑え込む(傷をつけてでも、害)ことから、現在で使われているような規範を表す「憲」の意味へ派生していきました。

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