本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。
漢字「王」の成り立ちは権力と金を誇示し人々を支配した形
成り立ち | 象形文字 |
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部首 画数 | (部首) 王 (たま・おう・おうへん・たまへん)画数)4画 |
読み方 | (音)オウ (訓)[外]きみ |
学年 | 小学校一年生 |
漢字検定 | 10級 |
「王(おう)」は古代中国で支配の象徴して用いられていたまさかりを表した象形文字です。
まさかりとは刃渡りが広く大きい斧なことから、大きく広がっている様子を表しています。
意味は、王、頭(かしら)、長(おさ)、大きい、盛ん、往く(ゆく)などの意味があります。
国を治める人、権力者、一番上に立つ者は王と呼ばれ、ボクシングなど戦いの世界でのトップになった人に対しても「王者」と呼び、「強い者」というイメージの強い「王」という漢字ですが、「王」といえばKING(キング)で、どちらかというと海外でのイメージが強いです。
漢字で書くと四画でとてもシンプルな漢字ですが、どのような成り立ちがあるのでしょうか。
それには、シンプルさとは無縁のやはり強そうな成り立ちがあったのです。
漢字の成り立ち「王」
(象形文字)
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王
「王(おう)」はまさかりの形をかたどった象形文字です。
まさかりは刃渡りが広く大きい斧なことから、「大きく広がっている様子」を表しています。
古代中国では、まさかりのような大きな武器は国を治める人(権力者)であったり、権力者を守る軍隊しか持てないものであったといいます。
まさかりを振り回し敵をなぎ倒していくもので、軍事力と権力の象徴だったのです。
軍事力と権力の象徴であったまさかりが時を経て、権力の象徴として装飾され、王座に置かれました。
まさかりを装飾することは、経済力を誇示誇示しています。
権力と金から連想される王とは、人徳のある王ではなく、軍事力を背景に人々を従わせている王ということになるのです。
一方「王」には、束ねるという意味から成り立ったという説もあります。
天・地・人として成り立った「王」
王には、まさかりからできた成り立ちとは別に、三本の横線がそれぞれ、「天・地・人」を指しており、その三つを突き通す縦の線(三つを束ねている存在)が王であるという意味もあります。
これは後漢時代に活躍した学者であり、最も古いの部首別漢字字典である説文解字の著者、許慎(きょしん)という人が説いています。
どちらの意味だとしても、王とは力(権力・軍事力・統率力)があってこその存在であることは確かのようです。
日本には江戸時代に国を治めていた大名も「君主」や「城主」「殿」などと呼ばれていますので、王という言葉にはピンときませんが、外国映画を観ると、「キング」や「エンペラー」が題名になっているのを見かけます。
どちらも権力者であることは想像できますが、その違いはご存じですか?
実は、キングは、ある民族によって作られた国家の長(おさ)を意味し、エンペラー(皇帝)は、複数の国家を同時に支配する支配者という意味があるのです。
ですので、キングよりもエンペラーの方が格上、ということになるのです。
現在、国際社会でエンペラーと呼ばれるのはたった一人しかいません。
それは誰だかご存じですか?
それは日本の天皇です。
本来日本は日本国民という同一民族ですので、その長となれば「王」のはずです。
しかし中国では一番偉い者を皇帝としています。
王は皇帝よりも下、という解釈となると、日本の長は中国より格下か?と誤解を招きかねないことから、天皇をエンペラーと呼ぶようになったようです。
漢字「王」の書き順・書き方
書き順や書き方です。
一画目
・マスの左上から右へ進み、止めます。
二画目
・一画目の真ん中、マスの中心に沿って下へ真っ直ぐ進みます。
三画目
・二画目の真ん中を通るように、右へ短く進みます。
・一画目の長さと同じくらいにします。
四画目
・マスの左下からやや反り気味に右へ長めに進み、止めます。
・一、三、四画目でできる空間が同じ大きさになるようにしましょう。
漢字の成り立ち「王」まとめ
では最後はまとめです。
漢字の成り立ち「王」は、
- 古代中国で支配の象徴して用いられていたまさかりを表した象形文字。
- 部首は 王 (たま・おう・おうへん・たまへん)、画数は4画。
- 読み方は、(音)オウ (訓)[外]きみ
- 小学一年生の漢字。
- 漢字検定は10級。
- 書き順のポイントは、「四画目は全画で一番長く、やや反るようにして書く」
以上が漢字「王」のまとめです。
いかがでしたか?
漢字の成り立から覚えていくと難しい漢字も覚えやすくなりますよ。
楽しく学んでくださいね♪
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