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「了」はたとえ子供でも犯罪は許さないという厳しく残酷な成り立ちを持つ漢字

本記事は筆者独自の見解です。漢字に親しみを覚えていただければ幸いです。

成り立ち 象形文字
部首 画数 (部首)亅 (はねぼう) (画数)2画
読み方 (音)リョウ (外)わる・ しま・ さと
学年 中学生
漢字検定 3級

「了」という漢字は、現在の意味とは違い、実は赤ちゃんからできた漢字です。

下記の篆文を見ると丸っこい赤ちゃんを想像できます。

しかし、赤ちゃんという意味からなぜ現在の「おわる」という意味に変化したのでしょうか?

それには、たとえ子供でも、どんな犯罪も許さない厳しく残酷な意味からできていたのです。

見ていきましょう。

目次

漢字の成り立ち「了」
(象形文字)

漢字の成り立ち<象形文字とは>

 

「了(りょう)」は手足をくるんだ(巻くようにくるまれた)乳児」の形からできた象形文字です。

意味はおわる・さとる、です。

かわいらしい赤ちゃんがおくるみなどに包まれた様子であるのは、篆文を見ると理解することができそうです。

しかし、この「了」にはそれだけではない意味が隠されているのはご存じですか?

「了」は「子」から「一」をひいたものと言われています。

「子」の上を頭、下を胴体および足、として「一」が腕です。

「子」から「一」をひくということは、腕がなくなるという意味に繋がります。

腕のなくなった子が「了」となるのです。

その昔、古代中国の殷王朝の王は苛烈な刑罰によって人々を統治し、罪人に対しては入れ墨、人体の切断、残虐な方法での死刑などの厳しい刑罰を科していました。
これは年齢に関係なく、たとえ子供でも罪を犯した罪人に対して行われていたのです。

幼い子が罪を犯すと、両腕を叩き切られてしまう刑が行われていました。

まだ幼いであろう子供が両腕を失うと言うことは、未来をつかむはずであった両腕をなくしただけではなく、子供に未来を失ったも同然です。

親は嘆き悲しんだでしょう。

そしてこの姿をせめて人には見せまいと、おくるみなどに包んだのかもしれません。

人生が終わったも同然になってしまった、その絶望が「了」という文字になったと想像できます。

「おわり」という意味にはこのような理由があったのです。

きっと「おわり」だと子供が「さとる」から、おわり、さとる、という意味に繋がったのでしょう。

残酷であり悲しい文字です。

 

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